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婚姻

2022.12.20

仲人とは?現代でも必要?意味・役割・頼み方やマナーまで徹底解説

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結婚するふたり、そして結婚により結び付く両家を取り持つ「仲人」。現代では結婚に対する考え方やライフスタイルの変化により、仲人の必要性も昔とは異なっています。そこで今回は、仲人の意味や役割とともに、現代における必要性、頼み方やマナーなどを詳しく解説。仲人を立てるか検討中の方はぜひヒントにしてください。

仲人とは?役割や媒酌人との違い

まずは仲人とは何か、意味や役割といった基本的な知識を解説します。また、類似する媒酌人との違いも見ていきましょう。

仲人の役割

仲人とは、結婚の仲立ちを行う人のこと。結婚する当事者であるふたり、そして結婚によりつながる両家、これらすべてを取り持つのが仲人の役割です。古くから結婚は、家と家のつながりという意味合いが強いものでした。仲人はお見合いを仕切り、縁を取り持ったり、両家の連絡役として必要なやり取りを行ったりしてきた存在です。
縁談がまとまったら、結婚式まで両家の仲介をしたり、結納や結婚式の立ち会い・進行役を務めたりします。また、結婚後も、夫婦と両家を支え続ける役割を担います。

媒酌人との違い

媒酌人とは結婚式に立ち会い、結婚式が円滑に行われるよう取り仕切る人のこと。「頼まれ仲人」とも呼ばれます。仲人と媒酌人は混同されることがありますが、仲人が結婚前から結婚後までを通して新郎新婦や両家の仲を取り持つのに対し、媒酌人は結婚式当日のみ関わります。
仲人がいない場合は、媒酌人を立てて結婚式の証人となってもらいます。仲人がいる場合は仲人がその役割を請け負うのが一般的です。

仲人の必要性・メリット

仲人の意味が分かったところで、必要性や立てるメリットを見ていきましょう。仲人は形だけの役割だけでなく、立てることで結婚するふたりや両家にとってプラスになる面もあります。

仲人の必要性

現在では仲人は必ずしも立てなければならないわけではなく、個々や両家の判断で決めて差し支えありません。昔は今よりも家と家のつながりを重視していたので、仲人を立てることは当然のことでした。現在では、家と家のつながりよりも個人と個人のつながりという意識で結婚するカップルも少なくない状況です。そのため、仲人を立てるケースは昔より減少しています。
ただし、仲人を立てることで得られるメリットも。次に述べる仲人のメリットを踏まえた上で、仲人をどのようにするのかを検討してみてはいかがでしょうか。

仲人を立てるメリット

仲人を立てる大きなメリットは、両家の仲介をしてくれることです。仲人がいることで、直接お互いの家とやり取りする機会を減らせます。両家の間で何か意見の食い違いや揉め事などトラブルが発生した場合も、仲人が間に入り調整を行ってくれるはずです。
また、結婚に関する疑問・悩み・不安などを相談できるのも仲人のメリット。先述した通り、仲人は結婚前だけでなく夫婦として暮らし始めた後も、ふたりのサポート役になってくれます。経験豊富な仲人に相談することで、悩みや疑問を解決する糸口が見つかるでしょう。

仲人を立てる際の注意点

仲人を立てることで得られるメリットは大きいのですが、準備や認識が不十分なまま仲人を立ててしまうと、トラブルになることも。仲人を立てる際には以下のような点に注意しましょう。

お礼が必要

仲人には交通費など以外にも別途お礼を渡すのがマナーです。結納後や結婚式後など、適切なタイミングでお礼を渡します。こうしたお礼の費用を金銭的に負担と感じる場合もあるかもしれません。

仲人との交流は結婚後も続く

仲人とは結婚前後だけでなく、長く関係性が続きます。新婚旅行のお土産や、お歳暮・お中元といった季節の贈り物を渡したり、定期的に挨拶に伺ったりと交流します。仲人を頼りにできることは結婚生活においてメリットですが、こうした長期的な交流が苦手な人にとっては負担が大きいかもしれません。
近年はお互いの負担を減らすために、交流に区切りをつけるケースも増えています。例えば、お中元・お歳暮は3年間贈り、4年目は年賀状のみなどです。ただし、仲人側から贈り物を辞退する旨を切り出されるまでは、義理立てするのが一般的です。

仲人を立てる際の依頼の手順とマナー

最後に、仲人を立てる際に依頼する手順とマナーを説明します。仲人の選び方から依頼の仕方など、流れに沿って紹介します。

仲人を依頼する人を選ぶ

仲人は新郎側から選ぶケースが多く見られますが、新婦側からでも問題はありません。ふたりにとって関係性が深く、よく理解してくれている人を選ぶのが良いでしょう。
一般に仲人に選ばれることが多いのは、新郎新婦の上司、学生時代の恩師、親戚などです。結婚に関する大事な役割をお願いするので、信頼できる人を選ぶことが大切。なお、仲人は基本的に夫婦に依頼します。

仲人をお願いできるか打診する

仲人を依頼したい人が決まったら、先方に手紙や電話で打診します。打診するタイミングは、結納や結婚式など仲人の役割のお願いしたい時の3ヶ月前までが理想。先方の都合も考慮して、日にちに余裕を持たせましょう。先方の了承を得られたら、改めて先方の自宅などに出向いて正式に依頼します。

正式に依頼する

仲人を正式に依頼するにあたっては、直接先方の自宅などに出向いてお願いをします。結婚するふたりでお願いに行くのがマナーです。両家の親が同行する場合もありますが、人数が多くなると先方に負担をかけることがあるので気を付けましょう。
出向く際はスーツやワンピースなどフォーマルな服装を着用し、5000円程度の手土産を持参します。仲人の役割は広いので、お願いしたい内容を具体的に伝えることが大切です。例えば、両家の連絡役、結納への出席、結婚式での媒酌などの内容が考えられます。その際、トラブル回避のために事前にできる限り詳しいスケジュールも伝えてください。

お世話になった後でお礼を渡す

結納後や結婚式後など、仲人にお世話になったらお礼を渡します。費用・渡すタイミング・誰が負担するかは家庭や地域の慣習によっても異なるので、事前にしっかり話し合って決めましょう。仲人に主に渡すお金は次のようなものです。
①御礼:結納の仲人役をつとめてもらうお礼
結納の仲人に対するお礼は、結納金の1~2割ほどが相場です。入れる金額にふさわしい豪華なご祝儀袋を用意します。水引きは結び切りもしくはあわじ結びで、表書きは「御礼」または「寿」。結納後、両家の親とふたりで仲人宅を訪問して渡します。このタイミングが難しい場合は、結納式直後に渡しても大丈夫です。
②お車代:交通費
仲人の交通手段は両家で手配するのがベストですが、辞退されたり、手配を仲人が自分で行ったりする場合は「お車代」を包みます。ご祝儀袋は金額に応じたデザインを選びましょう。渡すタイミングは結納の前または後です。
③酒肴料(しゅこうりょう):飲食代
本来は結納後「お祝い膳」として両家が仲人をもてなす食事会をしますが、辞退されたり、会食の時間がなかったりといった場合は「酒肴料」を包みます。仲人が単身者なら1~2万、夫婦なら2~3万円が相場で、新婦側が負担するのが一般的です。御礼と同じように「結び切り」か「あわじ結び」の水引きのご祝儀袋で、表書きは「御酒肴料」とします。仲人が帰る際に、手土産と一緒に渡します。
④手土産:来ていただいたお礼を示す品
結納時など仲人に来てもらった際は、手土産を渡します。手土産は縁起の良い奇数として3品目または5品目と、縁起物に加えて地元の特産品などを贈るのが一般的です。予算は5,000円~1万円くらいが目安ですが、3,000円~5,000円ほどという地域もありまちまち。なお、基本的には新婦側が用意します。風呂敷に包み、仲人が帰る直前に渡しましょう。

仲人の役割を知って、頼むかどうかを決めよう

仲人は結婚するふたりや両家をサポートする存在です。仲人を立てるかどうかはそれぞれの判断によりますが、仲人により両家が円満に結び付き、結婚式の準備がスムーズに進むことが期待できます。また人生の門出に際し、仲人という頼れる存在が増えることは心強いでしょう。仲人を依頼するかどうか、ふたりでじっくりと話しあってみてはいかがでしょうか。

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