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2024.01.31

国際結婚の手続き方法は?国籍・戸籍についてや結婚前に話し合いたいことをチェック

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国際結婚の手続きは、提出する書類が多く準備にも時間がかかるため、必要書類の内容と流れを知っておくことが大切です。結婚後の国籍や戸籍などがどうなるかも確認しておくと安心するでしょう。この記事では、国際結婚の手続き方法と、結婚後の国籍や戸籍、姓について解説。さらに、結婚前に話し合っておくと良いことや、結婚後の生活が上手くいくポイントも紹介します。

国際結婚の手続き方法は?

日本人が外国籍のパートナーと結婚する場合、日本とパートナーの国の両国で婚姻登録を済ませることが必要です。国際結婚の手続きには、日本方式で先にする方法と外国方式で先にする方法があります。準備する書類や手続き方法は、パートナーの国や届け出をする役所によって異なるので、必ず事前に調べることが大切です。

【国際結婚】日本方式で先に手続きする場合

まずは、日本人が外国籍のパートナーと日本方式で国際結婚の手続きをする場合、必要書類や手続きの方法を紹介します。

日本での国際結婚の手続きに必要な書類

<必要書類>
  1. 婚姻届:日本人同士の結婚と同様に婚姻届の用紙に記入します。
  2. 日本人の戸籍謄本:本籍がある役所に婚姻届を提出する場合は不要です。
  3. パスポート:パートナーの国籍を証明するもので、日本語訳が必要です。
  4. 婚姻要件具備証明書:パートナーが独身であること、本国の法律で結婚できる年齢であることを証明する書類です。パートナーの国の在日大使館・領事館で発行してもらいます。
外国語で発行された書類にはすべて日本語訳を添付しましょう。翻訳者の氏名と住所を記載さえすれば、自分達で翻訳したものでも構いません。書類発行までにかかる時間や発行書類の有効期限、パートナーのビザの滞在期間などを考慮しながら、適切な時期に書類を準備することが大切です。

婚姻要件具備証明書が発行されない国の場合

婚姻要件具備証明書を発行する制度がない国もあります。下記に準備する書類の一例を紹介しますが、国によって異なるため、パートナーの国の在日大使館・領事館で確認してください。
  1. 宣誓書:パートナーの国の在日大使館・領事館で発行してもらいます。
  2. 申述書:婚姻要件具備証明書が得られない理由と、婚姻要件を備えている旨を本人が書いて宣誓した書類です。
  3. 独身証明:パートナーの国から取り寄せます。
  4. 出生証明:パートナーの国から取り寄せます。

日本での国際結婚の手続きの流れ

必要書類がすべてそろった後の流れは次の通りです。
  1. すべての書類を市区町村役所の戸籍課窓口へ提出します。
  2. 日本で婚姻が成立したら、パートナーの国の大使館・領事館で婚姻の報告をします。
パートナーの国によっては、本国の役所まで報告書類を提出する必要なケースもあるので、必ず確認しましょう。

【国際結婚】外国方式で先に手続きする場合

海外で生活している場合など、パートナーの国の方式で婚姻手続きをするケースもあるでしょう。次に、日本人が外国方式で先に結婚手続きをする場合、必要な書類と流れについて紹介します。

外国での国際結婚手続きに必要な書類と流れ

パートナーの国の市区町村役場で先に婚姻手続きをします。日本人が準備する書類は、戸籍謄本と婚姻要件具備証明書などが一般的ですが、各国でそれぞれ異なるので、事前にパートナーの国の在日大使館・領事館や、現地の日本大使館・領事館に問い合わせておきましょう。
外国の市区町村役場で婚姻届を提出し婚姻が成立したら、婚姻登録証が発行されます。婚姻登録証に日本語訳を添えて婚姻成立の日から3ヵ月以内に、日本の市区町村役場、または現地の日本大使館・領事館に婚姻の届出をしてください。

国際結婚したらどうなる?国籍や戸籍、姓に関する疑問

国際結婚の手続きをした場合、気になるのが国籍や戸籍、姓が変わるかどうかではないでしょうか。次にそれらに関する疑問点を解説します。

国際結婚後の国籍

日本国籍の夫と外国籍の妻の場合は、国際結婚をしてもお互いの国籍が変わることはありません。一方、日本国籍の妻の場合は、国によって以下のようなパターンがあります。どれに当てはまるのかを確認しておくと良いでしょう。
  1. 日本国籍の妻・外国籍の夫の国籍は変わらない
  2. 夫であるパートナーの国籍を取得したい場合、「意思表示の手続き」を行えば取得できる
  3. 夫であるパートナーの国籍を自動的に取得する
3のパターンでは、一部の国で「妻は夫の国籍を取得する」と法律で規定されているため、自動的に二重国籍になります。日本では二重国籍を持つことは認められていないことから、どちらかの国籍を選ぶ必要があります。20歳未満の場合は22歳までに、20歳以上の場合は二重国籍となった2年以内に選んでください。法務省から催告の通知が届いているのにもかかわらず、手続きをしないままでいると、日本国籍を失うことになるので注意しましょう。

国際結婚後の戸籍

外国籍のパートナーは戸籍を作れないため、配偶者となる日本人の戸籍に、パートナーの氏名や国籍、生年月日、婚姻日などの情報が記載されます。結婚前に家族の戸籍に入っている場合は、新しく戸籍が作られて筆頭者となります。もとから筆頭者であった場合は、その戸籍にパートナーの情報が記載されるだけです。

国際結婚後の姓

国際結婚の手続きを済ませても、姓の変更手続きをしない限りは夫婦別姓です。パートナーの姓に変えたい場合は、結婚後6カ月以内に、市区町村役所に「氏の変更届」を提出しましょう。婚姻届提出後6カ月を過ぎてからの変更や、混合姓を名乗りたい場合は、家庭裁判所で手続きをする必要があります。

国際結婚前に話し合っておくと良いこと

国際カップルが結婚を決意した時に、一緒に話し合っておきたいことはたくさんありますが、ここでは、ふたりの結婚後の生活にかかわる大切なことを3つ紹介します。

国際結婚後に住む国を決める

まず、結婚後にどの国で生活するかを決めましょう。生活基盤となる仕事や収入などから決めることが重要です。その国の言語が話せるか、文化や生活習慣を受け入れられるかも判断材料になるでしょう。

子どもの教育方針や国籍について意見を統一する

子どもを持つことを考えている場合は、子どもの将来についても話し合っておきましょう。どの国で生活するかを決めるポイントにもなります。子どもが話す言語や教育方針、国籍について意見を統一させることが大切です。

親の老後のサポートをどうするか話し合う

日本に住んでいても、パートナーの国に住んでいても、お互いの親の老後をサポートする時期が来ます。結婚をする前に、パートナーを含め兄弟や家族と話し合っておくと安心です。定住する国以外の親にもなるべく会いに行けるように、里帰りについても話し合っておきましょう。

国際結婚後の生活が上手くいくポイント

国際結婚をして仲良く生活を続けていくには、お互いに理解し合い歩み寄ることが大切です。最後に国際結婚後の生活が上手くいくポイントを紹介します。

お互いの違いを認識し、尊重する

国際結婚でも、お互いに尊重し合うことが上手くいくポイントです。異なる国で育ったふたりなので、文化や習慣、考え方が大きく違うのは当然のこと。意見が一致しないこともしばしばあるでしょう。それぞれの「当たり前」が違うことを認識して、一方の習慣や考え方を押し付けるのではなく、お互いが歩み寄り、相手を受け入れる寛容さを持つことが大切です。
また、相手の国に引っ越すなどで環境が変化した場合でも、日々の暮らしに楽しみを見出して生きていけるような柔軟性をもっていると、結婚生活も上手くいくでしょう。

相手に依存しすぎない

国際結婚を長く続けるには、相手に依存しすぎないことも重要です。日本では家事にあまり積極的でない男性や、専業主婦になる女性は珍しくありませんが、海外ではそれらが常識でない場合もあります。サポートし合うことを前提として、お互い依存しすぎずに対等な関係を保てるようにすると良いでしょう。

必要書類を早めに準備して国際結婚の手続きをしよう

日本人が外国籍のパートナーと結婚する場合、さまざまな書類を準備する必要があり、手続きが終わるまでに時間もかかります。手続きを始める前に、パートナーの国の在日大使館や婚姻届けを提出する役所などに確認しましょう。また、結婚後の生活が上手くいくよう将来の生活についてもたくさん話し合って、素敵な家庭を築いてくださいね。

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