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花嫁ビューティ

2024.02.12

白無垢とは?由来やこめられた意味、おしゃれな着こなし方も紹介

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白無垢とは、白一色で統一された和服のこと。花嫁に安定した人気を誇りますが、白無垢の意味や由来を知っておくことも大切。今回は、白無垢について詳しく解説するとともに、上手な選び方やおしゃれな着こなし方も紹介します。和装婚を検討している人は、参考にしてみてください。

白無垢とは?

まずは白無垢とはどのような衣裳のことなのか、由来・意味・格式・特徴について解説します。併せて、色打掛との違いについても押さえておきましょう。

室町時代の婚礼衣裳が由来の和装

白無垢とは、すべてを白で統一した衣裳のことです。白には「嫁ぎ先の家風に染まる」という意味が込められています。
白無垢は、室町時代には武家の婚礼衣裳として用いられていました。婚礼衣裳の中では一番格式が高い種類とされており、最も格上が白無垢、次が色打掛・引き振袖(本振袖)・振袖(中振袖)と続きます。

刺繍に至るまで白で統一されている

白無垢の打掛は必ず白で、施されている刺繍の糸も白で統一されているのが特徴です。打掛の下に着る着物(掛下)・帯・小物・装飾品も含めてすべて白で揃えられます。

色打掛との違い

白無垢はすべて白で統一されているのに対し、色打掛は打掛の色が赤、ピンク、青など豊富です。また、色が付いた生地に、金銀の色で鶴や亀などの刺繍が施されています。色打掛の掛下は、白でも柄物でも問題ありません。
なお、以前は白無垢に比べて色打掛は格が下とされていましたが、最近では色打掛も白無垢と同等の格として扱われています。

白無垢の選び方4つ

次に、白無垢の選び方について解説します。白無垢と一口に言っても、色味・素材・織り方・柄で印象が異なるもの。作りたい雰囲気や着心地を確かめながら、理想の1着を見つけてください。

①色味

白無垢は白で統一された和装ですが、白にも種類があり、主に純白・オフホワイト・アイボリーに分けられます。色の違いによって顔映りが変わるので、自分の顔や肌に合う色はどれか見つけましょう。
色味 特徴
純白 混じりけがなく青みがかった白。黒髪の人に似合う。
オフホワイト やわらかい白。日本人の肌になじみやすい。
アイボリー 黄みがかった白。どのような肌色の人にも合い、肌が明るく見える。

②生地の素材

白無垢の素材は、正絹(しょうけん)・交織(こうしょく)・化学繊維の3種類です。羽織った時の雰囲気や着心地が素材によって異なるため、色味や羽織ったときの感触などで選んでみると良いでしょう。
素材 特徴
正絹 天然の絹だけを使って織られた生地で、黄みがかっている。肌触りが良く、着崩れしにくい。
交織 縦糸を正絹、横糸を化学繊維にして織り交ぜた生地。肌触りが良い。
化学繊維
真っ白な生地で値段が手ごろ。固くて着崩れしやすい。

③織り方

白無垢の織り方は、綸子(りんず)・緞子(どんす)・錦織(にしきおり)などがあります。織り方によって質感が異なるので、肌触りや着たときの雰囲気で選びましょう。
織り方 特徴
綸子 生糸(撚らない糸)を使って織った生地。肌触りがよくなめらかで、光沢がある。
緞子 生糸を精練した絹糸を使って織った生地。生地の表面がなめらかで、厚みがある。
錦織 模様が浮き上がる織り方で、刺繍のような仕上がりになる。華やかさと重厚感がある。

④施された柄

白無垢にはさまざまな柄が施され、それぞれに意味があります。柄に込められた意味や見た目の雰囲気などで白無垢を選ぶのもおすすめです。
例えば、鶴は「長寿・夫婦円満」、鳳凰は「不老不死」、桜は「新しい門出」。その他にも、おめでたい植物である松竹梅など縁起の良い柄が施されています。縁起や結婚生活への望みなどを意識して柄を選ぶと、白無垢への愛着も一層強くなるでしょう。
また、柄の配置によって雰囲気や見え方も異なります。人から見られるうしろ部分や顔周りなど、柄の配置バランスを見ておくと良いでしょう。

白無垢に合わせる髪型・小物

次に、白無垢に合わせる髪型と小物について解説します。最近ではさまざまな着こなし方を楽しむ傾向にありますが、まずは基本の合わせ方を押さえておきましょう。

和髪が基本

白無垢には和髪を合わせるのが基本です。文金高島田(ぶんきんたかしまだ)は一番格式が高い和髪。頭の高い位置で髷(まげ)を結うスタイルです。文金高島田のかつらには、綿帽子(わたぼうし)や角隠し(つのかくし)を合わせます。
綿帽子は頭にかぶる袋状の布で、白無垢を着る挙式のみに用いられます。挙式が終わるまで、新郎以外に花嫁の顔を見られないようにするためのものであり、ウエディングベールと同じ役割です。
角隠しは高い位置で結った髪をおおう布で、日本髪のみに合わせます。怒りを表す角を隠したおしとやかな花嫁を表しており、挙式でも披露宴でも用いられます。

飾り小物が必要

白無垢では、さまざまな飾り小物を身に付けます。それぞれの小物には意味があり、代表的なものとして末広(すえひろ)・懐剣(かいけん)・筥迫(はこせこ)があります。

白無垢をよりおしゃれに!着こなし方のポイントとは

最後に、白無垢をおしゃれに着こなすポイントを紹介します。着こなしを工夫し、より美しい白無垢姿を叶えましょう。

白無垢に洋髪を合わせる

白無垢には和髪が基本ですが、最近では洋髪を合わせたスタイルも増えています。洋髪は、つけるアクセサリーや髪型そのものの自由度が高く、生花やヘッドドレスを合わせるスタイルなどがあります。
お色直しで着るドレススタイルを考慮した髪型を作れるため、着替え時間が短縮できるというメリットも。角隠しは和髪のみに合わせるものですが、綿帽子は洋髪にも合わせられます。

小物類にアクセントカラーを取り入れる

白無垢は、打掛から小物類まですべて白で統一するのが基本ですが、部分的にカラーを取り入れると、今どきの着こなしになります。
赤や黒など別の色で小物類を統一し、アクセントカラーを取り入れる人もいます。また、小物の色に合わせて、掛下に色物を使うのも良いでしょう。白無垢姿に華やかさをプラスしたい人におすすめです。

ネイルにワンポイントを入れる

ネイルに、ラメ・ストーン・パールなどワンポイントを入れると、白無垢の美しさを際立て、さりげない華やかさを演出できます。
ベースは、白無垢の奥ゆかしさや上品さを活かすような、ナチュラルでシンプルなデザインのネイルがおすすめ。白・ベージュ・ピンク・クリアなど、白無垢になじむカラーが良いでしょう。

白無垢とはどのような衣裳かを理解し、ふたりに合った装いを

和装のなかでも格式が高い白無垢。白無垢は、色・素材・柄などによって、着た時の雰囲気が変わります。自分がなりたい花嫁姿をイメージしながら、ぴったりの装いを見つけてみましょう。そして、ゲストや親に感謝の気持ちを伝えるためにも、美しい白無垢姿を結婚式で披露してくださいね。

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