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結婚式準備

2023.01.19

喪中の結婚式や入籍はOK?喪中期間がいつまでか、延期すべき場合や注意点を解説

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喪中は故人を静かに悼む期間です。お祝い事は避けるのが一般的ですが、結婚式や入籍はどうすれば良いのか迷う人もいるかもしれません。そこで今回は喪中の結婚式の是非について考えていきましょう。喪中の概要とともに、結婚式を行った方が良い場合や延期すべき場合の例・注意点などを解説します。

喪中とは

まずは喪中について理解を深めましょう。喪中の意味や期間、どこまでの親族に対応するのか、さらに類似する忌中との違いなどを解説します。

喪中の意味と期間

喪中とは親族が亡くなった後、喪に服する期間のこと。喪に服するとは、故人を悼み自分の身を慎むという意味です。この期間は、お祝い事を避けるべきとされています。
喪中の期間は、戦前までは法令の取り決めにより、故人との間柄によって3ヵ月から13ヵ月までと幅がありました。現在は法令による喪中期間の取り決めはありませんが、1年(1周忌)までが一般的です。
なお喪中を設ける親族は、基本的に2親等までとする場合が多いでしょう。0親等は配偶者、1親等は実父母・義父母・子ども、2親等は兄弟姉妹・義兄弟姉妹およびその配偶者・祖父母・孫です。

忌中との違い

喪中と似た言葉に忌中(きちゅう)があります。忌中は喪中の期間の一部であり、死の穢れが残るとされる期間です。故人が亡くなってから、仏教では四十九日の法要(神道では50日)までを指し、以降は「忌明け」となり、死の穢れから解放されると言われています。
忌中も喪中も故人を悼む期間ですが、忌中は穢れを外に持ち出さないようにするため、喪中は悲しみを癒すために自主的に生活をつつしむとされており、趣旨が異なります。

喪中に結婚式や入籍をするのはOK?

それでは、喪中に結婚式を行うのは問題ないのか、入籍しても大丈夫なのかについて説明していきます。結婚式の是非については、さまざまな考え方があります。

喪中の結婚式はケースバイケース

結婚式はお祝い事なので、喪中に行って良いかは意見が分かれます。代表的な意見は、忌中を過ぎた忌明け後なら結婚式を行っても問題はないというものです。なかには喪中は避けたほうが良いと考え、予定していた式を一周忌が過ぎるまで延期する人もいます。一方、忌中の結婚式には抵抗感を覚える人も多く、特に意見が分かれやすいので注意です。

入籍を行うのは喪中でも問題なし

入籍については、喪中でも問題ありません。入籍は役所に婚姻届を提出する行為であり、行政手続きととらえてお祝い事とは見ないためです。結婚式を喪明けまで延期し、入籍だけ手続きとして先に済ませる人もいます。

喪中でも結婚式を行った方が良いケース&注意したいこと

ここからは、喪中でも結婚式を行った方が良いのはどのような場合なのか、具体的なケース例を紹介します。また、結婚式を行う場合に注意したいことも解説します。

新郎新婦と親族が納得しているケース

新郎新婦と親族(遺族や結婚式に参加する親族)が、喪中に結婚式を行うことを納得しているなら、結婚式を優先してもかまいません。故人が結婚式を予定通り挙げることを希望していた場合もあります。結婚式を変更なく行うことが、故人にとっても供養になると考える人もいます。関係者が皆納得し、気にしないなら、当初のスケジュールのまま結婚式を行っても差し支えないでしょう。

日程の変更が不可能なケース

結婚式が直前に差し迫っており、変更やキャンセルが難しいケースも考えられます。このような場合は家族内でよく話し合った上で、そのまま予定通り行うことも。
結婚式は予約の変更・キャンセルを行う場合、まとまった金額のキャンセル料が発生する可能性もあります。また、遠方から来るゲストが宿泊の手配をしていた場合、キャンセルの手間をとらせてしまうでしょう。キャンセル料やゲストの都合を考慮して、結婚式を行う人も多くみられます。

喪中に結婚式を行う場合に注意したいこと

喪中に結婚式を行う場合、まずは両家でしっかり話し合うことが大切です。親族には喪中に結婚式を行う旨を事前に説明しておくと角が立ちにくくなります。また、喪中であることを知らないゲストにわざわざ知らせる必要はありませんが、喪中であることを知っていて気にしているゲストをフォローする意味で、「故人のたっての希望があり」など一言説明するのは良いでしょう。
結婚式の内容も喪中を意識して簡素化する必要はありません。ただし、挙式スタイルによっては事前にやるべきことがあります。例えば神前式を予定している場合、事前に神社でお祓いを受けてから挙式するなどです。

結婚式を延期・中止した方が良いケース&注意したいこと

次に、結婚式を延期・中止した方が良いケース例と注意したいことを説明します。どのような判断をすべきかは一概には言えません。新郎新婦や親族で、よく話し合い決めましょう。

新郎新婦と親族が喪中を気にするケース

新郎新婦や親族が喪中に結婚式を行うことに抵抗感があるようなら、やはり結婚式は延期・中止にした方が良いでしょう。結婚式は両家をつなぐ儀式でもあるので、自分達だけではなく親族の気持ちも考慮することが大切。親族の中に喪中の結婚式に反対する人が多い場合は延期や中止をした方が無難です。

結婚式は人生において節目となる大きなイベントであり、重視する人は大勢います。皆が納得している状態でないのに決行してしまうと、後々禍根が残る可能性も。新郎新婦も親族も納得できる落としどころを考えてみてください。

皆の悲しみが深いケース

故人を失った悲しみが深く、結婚式に向けなかなか気持ちを切り替えられないというケースもあり得ます。悲しみの深さは人によって異なるので、一般的な考えは当てはめられません。悲しみが癒えるまで延期したり、一旦中止したりといった対応をした方が良いでしょう。

喪中に結婚式を延期・中止する場合に注意したいこと

結婚式の延期・中止を決めたら、できる限り早めに結婚式場や結婚式に付随するところ、ゲストに連絡します。結婚式場には事情を話し、延期・中止が可能か確認してください。この際、キャンセル料などが発生するか、発生する場合はいくらかなどの確認も忘れずに行います。
また宿泊予定のホテルや撮影業者、2次会会場といった結婚式に付随するものにも連絡します。ゲストは結婚式に向けてスケジュール調整など準備を進めてくれているので、お詫びとともに延期・中止を伝えましょう。
なお、延期する場合は、延期後の日程も考慮することが大切です。手配のやり直しが必要になることもあるので、準備に必要な期間も考慮した上でスケジュールを組み直します。

喪中にゲストとして結婚式に参加するのはOK?

自分が喪中に、他の人の結婚式にゲストとしてお呼ばれすることもあるかもしれません。基本的には、喪中はゲストとしての結婚式への参加は控えた方が無難です。ただし、近年では四十九日が終わった忌明け後は、結婚式に参加しても良いという考え方も増えています。
また新郎新婦側から出席を強く希望される場合も、参加して良いと言われています。その際は、新郎新婦に自分が喪中であることを伝え、了承を得た場合のみ参加しましょう。なお、喪中で結婚式の参列を控える場合、ご祝儀は忌が明けてから渡すのが基本のマナーです。

喪中の結婚式に関する考え方は個人や状況により異なる

喪中に結婚式を行うか否かの考え方は人によって異なります。また、状況によっても、どのように判断すべきかは変わります。故人の想い、新郎新婦や親族の気持ちなどを考慮した上で、どのように対応するか、皆が納得できる形を探すことが大切です。いずれの対応でも、周りの人達の理解に感謝をして丁寧に行いましょう。

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